「お金で買うより保護猫を」当たり前の行動で救える命がある【猫の里親体験談/秋田】
「猫は家族というより子供、かけがえのないパートナー」と語る、はーちゃらさん。保護猫4匹と暮らす里親です。個性豊かな4にゃんとの暮らしについてお聞きしました。
救える命を少しでも救いたい
もともと猫好きなはーちゃらさん。実家でも元捨て猫の猫ちゃんと暮らしてきたそうです。
「結婚後なかなか子供に恵まれず、猫ちゃんを迎えたいと考えました。お金を払って命を買うことには抵抗があったので、里親募集サイトを見たり、近所の動物病院などで里親募集をしていないか聞いてまわりました」
最初から保護猫を家族に迎えたいと思っていたのですね。
「救える命があるなら少しでも救いたいと思っていました」
そして、とある保護団体のホームページで見つけたのがこむぎちゃんとぽんずちゃん。
「実家で暮らしていた子はキジトラで鍵しっぽの子。同じキジトラで鍵しっぽのこむぎの写真をみたときに、『この子がいい!』と思って即電話しました。姉妹2にゃんを迎えるつもりだったので、次に選んだ子がぽんずでした。まん丸おめめで、顔がもふっとしていて、月齢もこむぎと同じくらいでした」
実家のにゃんことこむぎちゃん、ぽんずちゃんはとてもよく似ていたそうです。さっそく、里親の申し込みをしたそうですが……
「ぽんずはもう譲渡が決まっていました。それじゃ別の子を探そうという気にはなれず……こむぎだけを迎えてから数日後、なんと、ぽんずをお迎えするはずだった方が一身上の都合で引き取れなくなったという連絡をいただいたんです! 即お迎えを決めました」
2にゃんとの新生活がスタート
ぽんずちゃんも合流して、2にゃんとの新生活がスタート。お家にやってきたときの様子を聞いてみました。
「こむぎの過去は詳しくはわからないのですが、保育園に兄妹で捨てられていたみたいです。細くて小柄で、幸せの鍵しっぽ。やんちゃで、怖いものしらず。初めてお家に来た日もビビることなく家の中を探検してました」
元気いっぱいですね~
「ぽんずは野良猫が生んだ子で、保護主さん宅の前で瀕死の状態で見つかったようです。写真で見た感じは小さく感じたんですが、いざ会ってみると、こむぎと同じ月齢なのにデカイ!? 骨太のガチムチ体型! でもビビリちゃんで、初日は部屋のすみっこでうなってるだけでした」
正反対の性格なんですね!
「ぽんずよりこむぎの方が小柄なのに、おもちゃの取り合いではこむぎが勝ってます。こむぎが猫パンチをお見舞いして、ぽんずは逃げるばかり。でも、食い意地だけはぽんずが勝ってましたね。お皿はいつも洗いたてのようにキレイになってました(笑)」
そんな2にゃんも、今ではすっかり甘えん坊さん。なんだか暗黙の了解があるようで、順番にはーちゃらさんに甘えているそうです。ますます愛おしくなっちゃいますね。
子猫のミルクボランティアに
ぽんずちゃん、こむぎちゃんと暮らし始めて数年後、はーちゃらさんに変化が訪れます。
「友達の家の小屋で野良猫が出産したらしいのですが、そのお家では飼えない。里親を探す間だけでも預かって貰えないかと相談を受けました。生後2〜3週間で、目も開いたばかりの子猫が4匹。まだまだ3時間おきのミルクと排泄のお手伝いも必要です」
とても大変な時期の子猫ちゃんですね。
「実は数年前に離婚していたのですが、妹の協力が得られたので引き取ることにしました。職場の休憩時間を駆使すれば、3時間おきのミルクも大丈夫。数か月だけということでお世話を始めました」
仕事をしながら乳飲み子のお世話をされたとは……とにかく睡魔との戦いだと聞きます。
「これぐらいの月齢の子は初めてだったので、子猫を保護した経験のある方に聞いたり、ネット検索したりして調べました。やはり睡眠時間があまり取れなくて大変でした。妹が休みの日くらいしか熟睡できなかったと思います。それに、小さい頃は目やにやら猫風邪が命取りになることもあるので、健康管理もしなきゃいけません。お薬をちゃんと飲んでくれないので、とても悩みましたね」
苦労して育てた4にゃんのうち、2にゃんに里親が見つかったそう。残った猫ちゃんは、うたまるちゃんとりんくんと名付けられ、はーちゃらさんが迎えることになりました。
子猫の演技力!?
うたまるちゃんには、大女優もびっくりのこんなエピソードが(笑)
「保護当初は4匹すべてに里親を探すつもりをしていたんです。なので、譲渡会も数回参加しました。とある譲渡会の日、うたまるの様子が激変。譲渡会用のケージにいれたら、ぐたーと伸びた感じで元気がなくなったのです」
それは心配ですね……
「行きの車ではみんなと遊んでたのに……。しばらく様子を見たんですが、水も飲まずご飯も食べず。目に力がなく心配だったので、すぐ帰ったんです。そしたら、家に帰ったとたん、走り回って遊び始める始末」
おやおや? うたまるちゃんもしかして??
「譲渡会では毎度こんな感じで。うたまるの演技力の高さに圧倒されました(笑)」
えーっ! すごい演技力ですね!! どうしても、はーちゃらさんのところにいたかったんですね~
「うたまるは脱走常習犯。ワクチン接種がまだだったので、先住猫と分けるために、ケージ生活をしていたときです。なぜか、うたまるだけ脱走できて、夜中に部屋を放浪してたときがありました。ぽんずが私を起こしにきて。自分より小さいはずのうたまるにビビッて、体中の毛を逆立てて威嚇してました」
うたまるちゃん、ネタの宝庫ですね~とっても素敵な子♪
猫はかけがえのないパートナー
うたまるちゃんのエピソードが印象的ですが、こむぎちゃん、ぽんずちゃん、りんちゃんにもたくさんの思い出があるそうです。
「こむぎはよく人を観察する子です。私が離婚したときや、風邪をひいたときは、そっと横にきて舐めてくれます。それで、そのままいっしょに寝てくれます」
やさしい……
「ぽんずは昔からどんくさくて。だけど、私が夜更かししながらDVDを見ていたとき、寝ていたぽんずが飛び起きて、全身の毛を逆立たせていたんです。冗談で『地震でもくるのー?』なんて言ったら、本当に数分後に地震が。初めてぽんちゃんの動物のカンがはたらいた日でした」
ぽんずちゃん、すごいですね~!
「りんは甘えん坊さん。動物病院で診察するときも、先生に触られたとたんゴロゴロ。いつも心音と肺の音が聞けず、先生もお手上げです(笑)」
かわいいですね。なんだか4にゃんに会いたくなってきました。
「同じ猫でも同じ性格の子はいない」と語るはーちゃらさんに、猫ちゃんと暮らすコツについて聞いてみました。
「一対一で向き合う事が大事だと思います。ちゃんと伝えれば、猫ちゃんなりに理解してくれます。良い子にしてたらご褒美と、うんと甘やかしてあげたらいいと思います。ダメなことをしたら叱るのも大切かもしれませんが、とことん教えてあげる事が大事かな」
ダメなことはダメ、甘やかすときは甘やかす。やはり、ちゃんと教えることが大切なんですね。
「実はこむぎが誤食をし、入院したことがあります。胃と腸の2箇所切開で命に関わるくらいでした。気をつけているつもりでも、猫ちゃんはちょっとした隙間でも入りますし、ゴミ箱の中まであさったりする子もいます。なんでも口にします。だから、猫ちゃんとの共有スペースは気をつけて誤食対策をしなくてはなりませんね」
猫ちゃんの安全のために、飼い主も勉強が必要ですね。
「 猫たちのおかげで自分も成長できたり、仕事を頑張る気力にもなってます」
猫の一生と向き合って
長い間、保護猫と暮らしてきたはーちゃらさんに、年間3万頭を超える猫の殺処分問題について聞いてみました。
「多すぎますよね。かわいそうだから去勢・避妊手術をしない。そんな方がいますが、逆に病気のリスクをあげてしまったり、望まない子猫ができてしまったり、無責任だと思います。殺処分は人間のエゴが原因な部分もあると思います」
増えすぎて飼えなくなる、多頭飼育崩壊はたびたびニュースで取り上げられていますね。そのたびに、保護団体さんがレスキューされています。
「保護団体には大きな団体もあれば、小さな団体もあります。救える猫ちゃんの数には限りがあります。だから、いま猫ちゃんと暮らしている方、これから猫ちゃんと暮らそうと思っている方、その子とちゃんと向き合って一生大切にしてあげてください」
一生いっしょに。猫ちゃんに限らず、生き物と暮らすなら、最後まで責任を持つべきですね。
「私なんて私が死んだ時のことまで考えて、猫ちゃんの引き取り手を頼んでます」
大切なことですよね。これから、猫ちゃんたちとどのように過ごされたいですか?
「のんびり、ゆっくり過ごしたいです。この子達が死ぬ時、私の家族になれて幸せだったと思ってくれるように! それまで、私はこの子達の良き召使であり、良きパートナーでありたいです」
猫ちゃんはかわいいだけなんじゃなくて、大切なパートナー。はーちゃらさんのお話しをお聞きして、改めてそう思いました。
飼い主:はーちゃら
秋田県在住|猫飼育歴:3年10か月
愛猫:こむぎ、ぽんず、うたまる、りん
猫種:ミックス
年齢:こむぎ&ぽんず 3歳、うたまる&りん 1歳
好きなもの:ちゃおちゅ~る
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