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【コロナに負けないオンライン譲渡会#2】保護活動を止めない!スタートアップ企業の挑戦 ペットキャンプ 佐々木優依社長インタビュー

【コロナに負けないオンライン譲渡会 #2】「保護活動を止めるな!」スタートアップ企業の挑戦 ペットキャンプ 佐々木優依社長インタビュー

保護猫の譲渡会ができないピンチを乗り越えるため、企業が主導して「オンライン譲渡会」というアイデアが生まれています。

今回は「ライブ配信型オンライン譲渡会」を開催したスタートアップ企業、株式会社ペットキャンプの取り組みに注目したいと思います。

「ライブ配信型」とは、生放送形式で保護猫、保護犬の魅力を配信するというもの。チャットで里親希望者の質問にリアルタイムで答えられるのも特長です。

株式会社ペットキャンプ代表の佐々木優依さんにお話をうかがいました。

人と動物の負担を減らすオンライン譲渡会

人と動物の負担を減らすオンライン譲渡会

ーー「ライブ配信型」のオンライン譲渡会はとてもおもしろいアイデアですね

ありがとうございます。実は弊社ではもともと従来の譲渡会に代わる形で、ライブ配信形式での里親募集プラットフォームを開発していたんです。夏頃のリリースをめざして開発を進めていました。

ーー開発をスタートしたきっかけは何だったんですか?

従来の譲渡会はどうしても、人と動物の双方に負担がかかってしまいます。その負担を減らそうというのが開発のきっかけです。

ーー確かに、猫ちゃんは移動だけでもストレスを感じてしまいますね

開催する保護団体さんにとっても様々な面での負担があります。動物にとっても、譲渡促進のためにやむを得ないとはいえ、負担がかかってしまいますから。

ーー外出ができない今こそ必要なサービスですね

新型コロナの影響により譲渡会が次々と中止になり、収束も見えない状況です。3月末には開発中のサービスとは別に、さらに多くの方にご参加いただける「オンライン譲渡会」を新たに企画・開発いたしました。

ーー急ピッチで準備されたんですね

譲渡会が行えず、皆さん大変な状況になっているようです。それでも新たに保護すべき動物たちは増え続けているので、保護活動は止められません。事態は非常に切迫していました。

ライブ配信型オンライン譲渡会特設ページ
▲ライブ配信型オンライン譲渡会特設ページ

ライブ配信という新しい譲渡会のカタチ

ライブ配信という新しい譲渡会のカタチ

ーー譲渡会当日、ライブ配信はうまくいきましたか?

保護主さんのなかには、初めてライブ配信を行われるという方もいらっしゃるので、どうやって動物たちの魅力を伝えればよいのか苦労されている様子でした。

オンライン譲渡会会場
▲オンライン譲渡会会場


▲オンライン譲渡会(見逃し配信)

ーー猫ちゃんが相手なので、撮影するだけでも大変そうです

ライブ配信を活用した譲渡会は、弊社としても初の取り組みでした。配信者へのアドバイスやフォローアップが行き渡らず、その点は今後大きく改善の余地があると考えています。

ーー実際に譲渡は成立しましたか?

今回は11組の保護主様、62匹の動物たちが配信に参加し、現在2匹の猫ちゃんが里親希望者のお宅でトライアルを行っています。正式な譲渡の成立数は今後サイト上でもお伝えしていきますね。

ーーライブ配信は誰でも気軽に参加できるのがうれしいですね

常日頃から保護活動を行っている方や保護活動に興味を持たれている方だけでなく、譲渡会に行ったことがないという方にもオンラインで気軽にご覧いただくことができました。

ーー保護猫や保護活動について知ってもらえるのはありがたいです

「初めて譲渡会に参加してみて、雰囲気が分かってよかった」「保護活動をしている人たちの頑張っている様子が伝わってきて、応援したくなった」といった声をいただきました。この取り組みをもっと多くの方に知っていただければ、譲渡も促進できると思っています。

ITで動物を取り巻く課題を解決したい

ITで動物を取り巻く課題を解決したい▲佐々木さんの愛猫・ゆめちゃん

ーーオンライン譲渡会が広まれば、里親も増えそうです

現在の保護活動はボランティアの方たちの大きな負担の上に成り立っています。そこで弊社では、ただ譲渡を促進するだけでなく、保護活動中の人・動物双方の負担を減らすことをミッションに掲げています。

ーーその方法のひとつがライブ配信型オンライン譲渡会ですね

他にもITを用いた今までにないアプローチで、負担を減らしながら譲渡機会を最大化していければと考えています。

ーーコロナ禍を受けて、欧米では保護猫や保護犬がほとんど引き取られたそうです

非常に良いニュースですが、「見た目がかわいいから」「家から出られなくて寂しいから」という理由だけで飼ってしまうと、双方にとって良くない結果を招いてしまうのではないかと思います。

ーー飼うからには最期まで責任を持つべきですね

保護動物を引き取ったものの、相性が悪かったとか、不適切飼育が原因で問題行動を起こしてしまうなどの理由から、一定数が施設に返還されてしまうという現状もあります。

ーーどうやって解決すればいいのでしょうか…

返還率を減らすためには、動物をお迎えするという心構えに加えて「性格の相性」が非常に重要ですので、そのあたりも今後の弊社のプロダクトに織り込んでいきたいと思っています。

 

ーーとても魅力的なサービスですね! 最後に、保護猫の里親になろうとしている人へメッセージをお願いいたします

動物との暮らしは非常に豊かですばらしいものですが、正直にお伝えすると、大変なことも出てきます。人と動物は種族が違うので、人の尺度で測ることもできません。

「人間とはまったく違う生き物なんだ」ということを理解した上で、動物ごとの特性に合わせ、可能な限り適正に飼育すること、正しい情報や新しい情報を得ることをぜひお願いしたいです。

ーー適正飼育、とても大切なことです

厳しいことばかり言ってしまいましたが、動物たちとの暮らしで得られるものは、何物にも代えがたいものだと思います。ぜひ素敵な子と出会い、末永く動物たちとの暮らしを楽しんでいただければと思います。

そのきっかけに弊社サービスが役立つことを心より願っています。

 

■ペットキャンプとは

PET CAMPロゴ
「人と動物が、健やかに共に暮らす」をテーマに、動物を取り巻く課題の解決をめざすスタートアップ企業。自宅などからライブ配信形式で里親募集ができる「ライブ配信型オンライン譲渡会」を企画・運営。

ペットキャンプ「ライブ配信型オンライン譲渡会」はこちらから

※現在は見逃し配信中

■ペットキャンプ運営 佐々木優依さんプロフィール

佐々木優依さん

22歳で個人デザイン事業所を設立。UI/UXデザイナーとして複数のサービスデザインに携わる。過労で心身を壊した際、保護した捨て猫の存在に救われ「何か自分が動物の力になれることはないか」と考え始める。サービスデザインのスキルを活かして保護活動のサポートと譲渡活動推進、動物領域の課題解決を行うべく、株式会社ペットキャンプを立ち上げる。

まとめ

ライブ配信型オンライン譲渡会なら、会場を用意したり、移動したりという負担が少ないです。保護主さんの元で暮らす猫ちゃんの、のびのびとした様子が見られるのもいいですね。

第2回のライブ配信型オンライン譲渡会は、5月末ごろを予定しているそうです。公式サイトやtwitter、インスタグラムで告知されるそうなので、ぜひチェックしてみてくださいね。

というわけで、今回は「【コロナに負けないオンライン譲渡会 #2】「保護活動を止めない!」スタートアップ企業の挑戦 ペットキャンプ 佐々木優依社長インタビュー」をお伝えしました。
参考になれば幸いです。

では、また。

 

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株式会社ぽぽねこ代表取締役。長年、ペット業界に従事。動物愛護団体への寄付を通じて、 猫の殺処分ゼロ活動を支援している。

プロフィール

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