【コロナに負けないオンライン譲渡会#1】殺処分を止めるために動く ペットのおうち 内海友貴社長インタビュー
新型コロナウイルスの影響で、保護猫・犬の譲渡イベントが相次いで中止となっています。
保護が必要な猫ちゃんやわんちゃんがいても、保護施設やシェルターが過密状態なため、受け入れが厳しい状況です。このままでは殺処分を止めることはできません。
そんななか、国内最大級のペットの里親募集サイト『ペットのおうち』では、オンライン譲渡会がはじまりました。
オンライン譲渡会の取り組みと課題について、株式会社Easy Communicationsの内海社長にインタビューしました。
命を救うオンライン譲渡会プロジェクトが始動
▲「ペットのおうち」編集部の様子
ーーオンライン譲渡会とは具体的にどのような取り組みでしょうか?
今回のオンライン譲渡会は、譲渡会が中止になってしまった保護団体をピックアップした特集ページを設置しています。
さらに、ペットのおうち公式スポンサーであるネスレ日本 ピュリナ ペットケア様にご支援いただき、インスタグラムやメール配信で「保護猫・犬の現状」と「オンライン譲渡会」を広く周知することができました。
ーーコロナ禍で保護猫の譲渡会が中止になった件数はどのくらいなんでしょうか?
「ペットのおうち」だけで90以上の保護団体様が譲渡会の中止や延期を余儀なくされ、オンライン譲渡会へご参加いただいています。
ーー外出自粛要請の影響はかなり大きいようですね
そうですね。保護団体からは「譲渡会の会場として利用されていた市民センターが一時閉鎖になった」「新型コロナに関係なく野良猫の出産ラッシュの時期を迎えるため不安を感じている」などの声もいただきましたね。
ーーイベント自粛、野良猫の出産ラッシュ…保護主さんたちの不安も大きいですよね
ピュリナ ペットケア様からも「保護猫たちの譲渡が進まず、保護団体がパンク状態になってしまうのでは」とご相談いただき、その場でオンライン譲渡会プロジェクトがスタートしたんです。
ーー東京都の外出自粛要請よりも前にオンライン譲渡会の告知を拝見しました。プロジェクトの企画から開始までの期間はどれくらいあったのですか?
3月の第1週目にピュリナ ペットケア様からご連絡をいただき、その2日後にはオンライン譲渡会をスタートできました。緊急を要することなので、当社のスタッフも必死でしたね。
ーーオンライン譲渡会はとてもいいアイデアだと思いました
まだまだ新型コロナの影響は続くと思うので、映像を介したオンライン上でのお見合いなど、人との接触を減らしつつ、ペットのセーフティネットを張っていく必要性は高いです。
長期在宅で里親希望者増、覚悟を持って里親になってほしい
ーー里親への応募数は減っていないですか?
ペットのおうち全体の統計になりますが、それほど減っている印象はありません。
年月 | 里親応募数 | 里親決定数 |
2020年1月 | 8,643件 | 789件 |
2020年2月 | 8,371件 | 808件 |
2020年3月 | 10,001件 | 917件 |
2020年4月(22日時点) | 7,588件 | 714件 |
ーー休校や在宅勤務が長引くと、里親希望者が増えるのではないかと期待しています
確かに、夏休みなどの「長期在宅」が里親応募数の伸びに繋がる現象はあります。でも、里親になろうと考えて計画されている方ではなく、思いつきで安易に里親を希望される方も増える傾向にあるんです。
ーーそれは大きな課題です。何か対策はされているのでしょうか?
覚悟を持って里親になる、ということを理解してもらう必要性を強く感じています。里親になろうと思われた方には「ペットを飼う心構え」に目を通していただくようにしております。
里親決定率は10%
ーー里親になるには審査があり、条件がとても厳しいと聞きます
里親になろうとされる方の多くは壁にぶつかります。里親になろう、ペットを助けようと考えて応募をしても、なかなか選ばれないのです。「ペットのおうち」では里親応募数のうち10%しか譲渡が成立していません。
ーー里親決定率10%とは、思っていたよりも少なく感じます
里親を募集している保護団体は、不適切な方にペットを譲渡してしまい、不幸にしてしまった経験を少なからずお持ちです。そのため、わずかでも不安のある里親希望者には譲渡しないように心がけているのです。
ーー里親詐欺も心配ですね
職業や住宅環境などを偽る応募者もいますし、なかには動物虐待を目的にペットを入手しようという人間もいます。慎重に選考せざるを得ないのです。
ーーいま保護猫の里親になろうとしている人へメッセージをお願いいたします
里親希望者の方々には、このような背景を十分にご理解いただきたいです。もし、里親に選ばれなかったとしても、気落ちしたり、保護団体を批判したりせず、他の募集情報をチェックしていただければと思います。
選考基準となる要素は、保護団体によって大きく異なります。言葉遣い、既存ペットの有無、小さなお子さんの有無、家族構成(同棲カップルや高齢者はNGになりやすいです)、飼い主の職業、住宅環境など様々です。
なので、相性の合うペットを探すだけでなく、相性の良い保護団体と出会う事も大切です。
■ペットのおうちとは
事情があってペットを飼えなくなった飼い主や、ペットを保護している方などと里親を結ぶことで犬と猫の殺処分ゼロをめざす日本最大級の里親募集サイトです。
■ペットのおうち運営 内海友貴さんプロフィール
WEBプロデュース会社の株式会社Easy Communications代表。アメリカン・コッカー・スパニエルのジェシー君の里親になったことがきっかけで2011年に里親募集サイト「ペットのおうち」が誕生。
まとめ
「ペットのおうち」では、譲渡会に出られなかった猫ちゃん、わんちゃんのために、オンライン譲渡会が行われています。
ペットのおうちの公式スポンサーであるピュリナ ペットケアのネットワークを活かし、「より多くの方に譲渡会に出れず困っている保護猫・保護犬たちがいることを知ってもらえた」と内海社長は語ってくれました。
オンライン譲渡会をきっかけに、SNSでも保護猫や里親に関心を持つ人が増えてきたように感じています。1匹でも多くの猫ちゃんが幸せを見つけられるといいですね。
というわけで、今回は「【コロナに負けないオンライン譲渡会 #1】「殺処分を止めるために動く」ペットのおうち 内海友貴社長インタビュー」をお伝えしました。
参考になれば幸いです。
では、また。
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