こんなにある!猫ちゃんに危険な植物
保護猫を迎える際、猫ちゃんが過ごしやすいように部屋の環境を整えることは大切です。
トイレやケージ、水飲み場といった生活用品はもちろん、脱出防止の柵やキャットタワーなど、人間と猫ちゃん双方が快適に暮らせるよう細かなところまで気を付けたいですね。
保護猫を迎える前にぜひ一度確認していただきたいのが、部屋にある観葉植物や切り花(生花)です。植物はインテリアに彩りを与え部屋全体に癒しをもたらしますが、なかには猫ちゃんが口にすると嘔吐や下痢などの中毒症状を引き起こし、最悪の場合命を落としてしまうような危険なものがあります。
今回は猫ちゃんにとって毒になる危険な植物をご紹介します。これから猫ちゃんを迎える方やすでに猫ちゃんと一緒に暮らしているという方もぜひご覧ください。
猫ちゃんの毒になる植物は700種類以上!?
生花店で「猫草」が売っているように、猫ちゃんと植物は一見相性が良いように思えますが、猫ちゃんにとって毒になる危険な植物は、なんと700種類以上もあるそう。安全な植物の方が少ないと考えた方が良いでしょう。(参照:https://allabout.co.jp/gm/gc/69736/ )観葉植物として人気なものの中には、花や葉っぱを食べたり樹液をなめたりしただけで害になる植物も多く、注意が必要です。
代表的な植物を挙げていきます。
ユリ科
ユリ、スズラン、チューリップ、ヒヤシンス、カサブランカなどのユリ科の植物は、猫ちゃんが口にした場合、下痢や嘔吐、全身麻痺や腎臓障害といった深刻な中毒症状を引き起こし、最悪の場合死に至ります。花から草、茎、根など全ての部位が危険で、ユリ科の植物を活けていた水にも注意が必要です。
アジサイ科
アジサイの蕾を猫ちゃんが摂取すると、けいれんや昏睡、呼吸麻痺といった重篤な症状を引き起こします。少量でも嘔吐などの中毒症状を起こします。
スミレ科
パンジー(ビオラ)などのスミレ科の植物は、嘔吐や神経麻痺といった症状を引き起こします。種子と茎、根が特に危険なので、猫ちゃんが触れるところには置かないようにしましょう。
キク科
菊やデイジー、マーガレットといったキク科の植物は、皮膚に触れただけでも皮膚炎を引き起こし、飲み込むと嘔吐や血液凝固不全といった中毒症状を引き起こします。菊は仏壇に飾られることも多いので、猫ちゃんのいるご家庭では特に注意が必要です。
キキョウ科
キキョウやロベリアといったキキョウ科の植物は、嘔吐や血圧低下、心臓麻痺などの深刻な症状を引き起こします。花束などに使われやすい植物ですので、万が一もらっても猫ちゃんの手の届かないところに置くようにしましょう。
多肉植物
観葉植物として人気の高い多肉植物は、口にすると下痢や腎炎を引き起こすといわれています。またトゲのある植物も多く、猫ちゃんが触れたり口に入れたりして怪我をするケースもあります。
ドラセナ(幸福の木)
インテリアでよく見かけるドラセナは、猫ちゃんが飲み込むと下痢や嘔吐、手足の腫れといった中毒症状を引き起こします。最悪の場合死亡する危険性もある、毒性の強い植物です。
サトイモ科
ポトスやカラジュームなど観賞用によく用いられるサトイモ科の植物は、猫ちゃんの皮膚に触れただけで皮膚炎や口内炎の原因になり、飲み込んだ場合は浮腫や流涎、舌炎などの重篤な中毒症状を引き起こします。サトイモ科の植物は種類も多いので、注意が必要です。
上で挙げたものはあくまでも一例で、ほかにもバラ科やナス科、ツツジ科など、猫ちゃんにとって危険性の高い植物は数多くあります
筆者の家にいるキジトラの女の子・桃は好奇心旺盛な性格で、何でもおもちゃにする傾向があります。揺れ動く葉っぱや見慣れない色の花は彼女にとって興味をそそる対象。狩りの感覚で植物に噛みつく危険もあります。特に一人暮らしで猫ちゃん達だけでお留守番する機会が多い場合、植物は不安要素になりえます。猫ちゃんと暮らすようになってから、筆者は家の中に植物を置くのをやめました。
猫ちゃんに有毒な植物が700種類以上あると考えると、すべてを把握するのは至難の業。猫ちゃんのいるご家庭は必要以上の植物は置かない、と決めた方が良いかもしれません。
猫ちゃんにとって安全な植物とは
それでは逆に、どのような植物なら猫ちゃんにとって安全なのでしょうか。以下に例を挙げます。
パキラ
観葉植物として人気の高いパキラは茎や葉に毒性はありませんが、種は有毒なため注意が必要です。一般的に観葉植物として売られているパキラは挿し木で栽培された鉢植えのものが多いので、猫ちゃんにとって比較的安全性の高い植物といえます。
ヤシ科
ヤシ科の植物も室内用として人気です。毒性はないものの葉の先端が尖っているため、猫ちゃんが怪我をしないよう注意しましょう。
万が一猫ちゃんが危険な植物を摂取してしまったら
保護猫は新しい家に慣れ始めると、自分のテリトリーを広げるためにさまざまな場所を探検します。飼い主さんが安全だと思って植物を置いていた場所に、気付いたら猫ちゃんがいたなんてことも十分にありえます。
万が一猫ちゃんが危険な植物を口にしてしまった場合、一刻も早く動物病院へ行きましょう。摂取してから一時間以内であれば胃洗浄が間に合うケースもあります。
動物病院に行く際、飲み込んだ植物の種類や量、猫ちゃんが摂取してからの経過時間をメモして獣医さんに伝えられるようにしておきましょう。
観葉植物や切り花(生花)を選ぶ際は慎重に
植物や花が置いてあると、ついつい気になって手を出してしまう猫ちゃんは多いです。先ほどもお話した筆者の家の桃もそうですが、遊び好きな子ほど手を出したがる傾向にあるようです。
猫ちゃんは目の前にある植物に毒があるとは分かりません。だからこそ、飼い主さん側が最大限に注意してあげたいところです。
観葉植物や生花は魅力的ですが、猫ちゃんにとって危険な場合は、ぐっと我慢することも大切。猫ちゃんが安心して暮らせる環境づくりをしていきたいですね。
というわけで、今回は「猫ちゃんにとって危険な植物」の話をしてみました。
参考になれば幸いです。
では、また。
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